JFEエンジ、相馬―岩沼間ガスパイプラインを受注

 JFEエンジニアリングは8月10日、石油資源開発(JAPEX)から相馬―岩沼間のガスパイプライン建設工事を受注したと発表した。JAPEXは相馬港(福島県新地町)に建設中の相馬LNG基地とあわせて、福島県新地町宮城県岩沼市間の新規ガスパイプラインの建設を決定。同基地からJAPEXが保有する新潟―仙台間ガスパイプラインを結ぶ全長約40キロのパイプラインを敷設するもので、同社は宮城県側の約33キロの建設を受注した。
 同プロジェクトは東北震災復興事業と並行して進められるため、他事業との調整や資機材の調達などに加え、工期厳守が課題となっていた。特に、ルート上の阿武隈川の横断については工期短縮を図るため、同社は横断工事に立坑を築造することなく、長距離区間を一気に推進できる「JFE―RAPID工法」を採用。同工法が評価され受注に至った。
 相馬―岩沼間ガスパイプラインは、相馬LNG基地で受け入れるLNGを気化したガスを、新潟―仙台ガスパイプラインへ供給する。
 相馬―岩沼間パイプラインの完成により、福島・宮城両県など東北太平洋沿岸での天然ガスの需要増への対応が可能になるほか、JAPEXが保有する国内天然ガス供給ネットワークの供給安定性と、緊急時のセキュリティー対応のさらなる強化が期待される。
 天然ガス安定供給の観点から、資源開発会社、電力会社、ガス会社などの各エネルギー事業者間をつなぐパイプライン網の整備需要は今後一層高まると予想される。