深さ50mで足りる! 「地中熱+エアコン」の冷暖房システムが新発売

コロナ(新潟県三条市)は、業界初となる地中熱と空気熱を利用したハイブリッド冷温水システム「GeoSIS HYBRID(ジオシスハイブリッド)」を2016年1月上旬から発売すると発表した。

新商品はこれまでの暖房運転に加え、冷房運転もできる。1セットで全館冷暖房が可能で、一般住宅だけでなく、事務所、幼稚園、介護施設など幅広い用途に対応する。

従来の地中熱ヒートポンプ(同社従来機) に比べて掘削費用を大幅に削減し、低ランニングコストで省エネにも貢献する。

■商品の概要
地中熱と空気熱を外気温度に応じて効率よく利用
新商品は、再生可能エネルギーの地中熱と空気熱のエネルギーを外気温度に応じて、常に効率良く利用する冷暖房システム。これにより、外気温度に左右されない高効率運転を実現するとともに、掘削費用を大幅低減、また従来の空気熱ヒートポンプに見られた、霜取り運転に入ると暖房感を損なうという弱点を解消した。

地中熱と空気熱を外気温度に応じて効率よく利用

■掘削費用の大幅低減
従来の地中熱ヒートポンプでは、6kWの暖房出力を得るために地中を100m以上掘削しなければならず、高額な初期導入費用がかかることが大きな課題だった。新商品(HYS-AG08WX)は、8kWの暖房出力、7.5kWの冷房出力を得るために必要な掘削深さが、従来の地中熱ヒートポンプと比較して半分の50mとなるため導入しやすくなる。

これにより従来の地中熱ヒートポンプ(同社従来機)に比べて掘削費用が1/2になった。さらに、同社が1月6日に発表した新工法「パイルファイブシステム」(次世代省エネ基準III地域以南で用いることのできる工法)を導入することにより、従来の地中熱ヒートポンプと比較して掘削費用を1/4に低減できる。

また、地中熱と空気熱を効率良く利用することで従来の空気熱ヒートポンプから排出されていた熱風を抑えることができるため、ヒートアイランド現象を防止することができる。

■様々な端末で幅広い用途に対応可能
冷暖房端末として冷温水輻射パネルと壁掛け冷温水ファンコイルユニットに対応するほか、暖房端末として、パネルコンベクターラジエーター、床暖房、温水ルームヒーター、ロードヒーティングシステムに対応可。前述のとおり、一般住宅以外でも幅広い用途で使用できる。

■様々な端末で幅広い用途に対応可能
低ランニングコストで省エネにも貢献
「ガス床暖+エアコン」のシステムと比べて、ランニングコストが約50%低減、CO2排出量は30%低減され、低ランニングコストで省エネにも貢献する。地中熱ヒートポンプシステムとしては業界トップの低消費電力を実現した。

■低ランニングコストで省エネにも貢献
新商品は2機種で、希望小売価格は、HYS-AG08WX(暖房最大適用畳数、外気温2度時60畳、外気温-10度時50畳)が76万円(消費税別)、HYS-AG11WX(暖房最大適用畳数、外気温2度時80畳、外気温-10度時70畳)が90万円(消費税別)。