ポラスが地盤改良工事会社を設立、低価格工法で外部提供も

 ポラス(本社:埼玉県越谷市)はこのほど、ポラスグループからグループ会社の地盤品質保証株式会社が手掛けていた地盤改良工事などの部門を分離し、「ジバテック株式会社」として設立した。
 今年9月からの外部提供に向けて、すでに同社の分譲住宅にて地盤改良工事を実施。およそ50棟の実績を数える。
 独自に開発した地盤改良工法「SF-Raft(エスエフラフト)工法」は、既存の工法に比べ工期短縮、コストダウンを実現するという。費用は既存の改良工事に比べ10万~20万円抑えられるとする。従来の杭状地盤改良工法が杭状の補強体の支持力のみで建物を支えていたのに対し、ジバテックの新工法では、補強体と補強体の間の地盤支持力を適切に利用することで、補強体部分に荷重を集中させずに建物を支えることができる。そのため、補強体の本数や体長を軽減できる。
 さらに構造計算を行うことで、建物条件をよりバランスよく、経済的に設計できるとする。従来の柱状・鋼管杭工法と比べ10~40%のコストダウンになるという。
 これを実現するのが独自に開発したオリジナルのドリル形状を持つ掘削機(ロッド)と、改良を重ねたセメントミルクの配合だ。
 所定深度まで掘削機で回転圧入しながら掘削し、セメントミルクを吐出しながら柱(補強体)を形成する。オリジナルのドリルによって、掘削しながら掘削土を側面方向に圧縮しながら掘り進めることで、改良部周辺の地盤密度を高め、補強体間の地盤を安定化させる。
 そのため施工にかかる時間が短縮され、また残土の発生を最小限度に抑えることができ、コストダウンにも貢献するという。事業は2014年11月より徐々に開始。同社取締役の上島正彦さんは「2015年度中にまずは20棟(の外部販売)を目標にしていく」とした。

 

 

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