耐震化へ足場設置 補強工事が本格化 /広島

広島市は5日、初の耐震補強を施す原爆ドームの周囲に足場を組み始めた。工事完了は3月下旬の予定で、その間ドームの一部は落下防止用の網状シートで覆われる。

 ドームの耐震化をめぐっては、市が実施した耐震性調査で、最大震度6弱地震で外壁5カ所に大きな負荷がかかると判明。これを受けて、市は原爆で破壊された外観を維持しながら、地震に耐えられるようにするため、特に強度が低い3カ所に内側から鋼材を当てて補強する工事を昨年12月から始めた。

 この日は市の委託業者が資材を搬入し、金属製の棒をドームの壁の周りにくみ上げた。1月中に足場の設置を終え、2月中旬ごろから鋼材を補強する本格的な工事に入る予定。

毎日新聞 2016年1月6日 地方版