佐賀県、「陸屋根」向け太陽光発電設備の設置工法開発-工期短縮・コスト65%に抑制

 【佐賀】佐賀県は鉄筋コンクリートの平らな屋根に用いる太陽光発電設備の設置工法を、戸上電機製作所などと共同開発した。従来のアンカー工法に比べて工期を短縮できるほか、屋根へのダメージを抑えることができる。今後事業化を図り、県内の関連産業振興を目指す。
 新工法は「陸屋根」と呼ばれる鉄筋コンクリートの平らな屋根向け。1個約50キログラムのコンクリートブロックと取り付け金具で発電パネルを固定する。ブロックの高さを変え傾斜をつくることで排水機能を持たせる。また、工程が少なく天気に影響を受けにくい工事のため、季節を問わず短期間で設置できる。
 一方、陸屋根の防水シートを打ち抜くアンカー工法は、防水工事で工期が延び、防水保証に影響するという。佐賀県によると、コストは従来工法の65%程度に抑えられるとしている。佐賀県は2014年に陸屋根での太陽光発電普及を目的として、「佐賀県太陽光発電陸屋根工法研究会」を発足させた。地場の戸上電機製作所などが会員となっている。

佐賀県、「陸屋根」向け太陽光発電設備の設置工法開発−工期短縮・コスト65%に抑制:日刊工業新聞