東京・大阪で卓越した技術を発揮

 我が国における「汚泥処理プラントと中性化固化材」の第一人者として、業界から認知されている(株)冨士機。その高い技術力については、弊社のメディアで何度も述べてきた。東京・大阪をはじめとした全国各地の建設現場で、同社のプラントは大活躍している。その卓越した技術力は、スーパーゼネコンを筆頭に、建設業各社が認知し採用していることからもわかる。
 同社は2005年に東京へ進出し、同年に地下鉄13号線副都心線)の建設工事における後方支援基地を開設。その建設工事で同工法が採用された。その結果、同社の技術力をはじめとしたソリューションの総合力が認められ、東京メトロのリサイクル工場内に礫泥水リサイクルプラントおよび泥分級破砕プラントを納入し、11年に同社より流動化処理土製造の委託業務を受注し業務を開始した。東京メトロは同社の技術力を全面的に信頼しており、今後、2020年の東京五輪の開催に向けたインフラ整備の一環とした路線の拡大の需要が見込まれる。都心環状線の地中化事業、東京外環道路の増設工事、そしてJR東海のプロジェクト「第二東海道新幹線リニアモーターカー」の着工(品川~名古屋)など、今後、ますます同社の技術力が発揮される機会が増えていくだろう。
 同社は14年2月に、東京での今後の事業拡大を見越して、東京事務所を東京都大田区の京浜島へ移転。約1,500坪の敷地に、工場を備えている。ただ、同地にプラントを設け稼働しているものの、「今後の需要を考慮すると足りない」(藤田代表)と、あと3カ所の工場設備を必要としており、拡大に向けて準備を進めている。その用途は、中性化固化剤と流動化処理土などの建設汚泥リサイクルのプラントである。前述した需要が発生してきているのである。
 また、大阪においても阪神高速道路の工事での需要が継続している。東京・大阪という2大都市圏におけるインフラ整備で、同社の建設汚泥ソリューションは、不可欠な存在となっている。それは、東京外環道路やリニアモーターカープロジェクトの工事で、地盤を堀削する施工で60~110m、深くて1,100mという我が国の工事では事例が希少な現場がある。その施工で、同社の持ち得る地質改良の技術力が必要となってくるのである。その原点は、建設汚泥のリサイクルを通じての環境保全への貢献に対して、藤田代表をはじめとした同社の一同が研究開発に取り組み、それが現場に生かされていることであろう。藤田代表は、「現在まで我々に任せていただいた仕事が我々の財産。その経験で成長させていただいている」と述べている。
 「3.11」の大震災後に、同社の技術力によって環境が整備されたことは実証済み。国内のみならず海外からもオファーがかかっている。福岡という地方の発祥の同社が、国家および国際レベルで事業を構築し、社会に貢献できている。それは、自らが持つ得意分野を徹底して深耕し、諦めず世の中に貢献する姿勢と行動力によるものである。顧客をはじめステークホルダーから絶大な信頼を持つ同社。その姿勢は、地場企業の手本である。福岡から東京・大阪、そして世界の市場で貢献する。まさしく痛快だ。

 

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